※本記事はプロモーションを含みます。
退院後、こんなことで困っていませんか?
「同じことを何度も聞いてくる」
「今日の予定をすぐ忘れてしまう」
「やろうとしていたことを途中で忘れてしまう」
脳卒中や脳の病気・けがの後に現れる「記憶障害」では、こうした困りごとがよく起こります。
この記事では、言語聴覚士として10年以上リハビリに関わってきた筆者が、
在宅での生活を支えるための具体的な工夫をご紹介します。
まず知ってほしいこと|「記憶障害」はドラマの記憶喪失とは違います
「記憶障害」と聞くと、ドラマや映画でよく見る
「事故の前の記憶がない」「ここはどこ?私は誰?」といった
イメージを持つ方も多いかもしれません。
でも、脳卒中などの後に起こる記憶障害は、多くの場合それとは違います。
よく見られるのは「新しいことが覚えにくくなる」タイプ。
昔の記憶や家族のことはちゃんとわかっている。
でも、今日の予定や、さっき話したこと、
やろうと思っていたことがなかなか頭に残らない——
そういった状態です。
何度も同じことを聞かれたり、伝えたことをすぐ忘れられたりすると、
病気とわかっていてもイライラしてしまうことがありますよね。
それは当然のことだと思います。
だからこそ、本人が「頑張って覚える」のではなく、
仕組みで補える部分を増やしていくことが、
本人にとっても家族にとっても楽になる近道です。
大切な考え方|「見れば思い出せる仕組み」を作る
記憶障害のリハビリというと「記憶の練習」をイメージされることがあります。
もちろん専門的な訓練も大切ですが、日常生活でもっとも助けになるのは環境を整える工夫です。
頑張って覚えようとするのではなく、
「見れば思い出せる仕組みを作る」という考え方です。
「手帳に書いてもらえばいいのでは?」と思われることもありますが、実際には
- 手帳に書いたこと自体を忘れてしまう
- 手帳を開く習慣がない
- そもそも自分が困っているという自覚がなく、手帳の必要性を感じていない
(これも症状のひとつです)
といった理由で、うまく活用できないことが多いのが現実です。
大切なのは、意識しなくても目に入る環境を作ること。
そのために役立つ具体的なアイテムを以下でご紹介します。
おすすめ①|ホワイトボードで予定を”見える化”する
まず筆者がもっともおすすめしているのが、
ホワイトボードを使った予定の見える化です。
百均のホワイトボードではダメ?
手軽に試せる点では悪くないのですが、
百均のホワイトボードはサイズが小さく目立ちにくいものが多いです。
また、よくあるマグネット式のものは設置場所が限られ、
結果的に冷蔵庫に貼ることになりがちです。
冷蔵庫は家の構造によっては意外と目に入りにくい場所にあることも。
「見ようと思わないと見ない」場所では習慣になりにくいのです。
サイズと置き方の選び方
筆者がいちばんおすすめしているのは
大きくて目につきやすいA3サイズ。
しかし実際の使用場面では卓上に置く方も多いため
担当していた患者さんのお宅でもA4〜B4サイズを選ばれる方も多かったです。
A3サイズはかなり存在感が出ますが、「目立つくらいがちょうどいい」という方には◎。
壁掛けタイプにすることで、A3でも圧迫感が出にくく視界に入りやすいです。
| 卓上スタンド型 | 壁掛け型 | |
|---|---|---|
| おすすめサイズ | A4〜B4 | A3 |
| メリット | 移動しやすい・コンパクト | 視界に入りやすい・場所をとらない |
| 注意点 | 目立ちにくい | 存在感がある・設置に穴あけが必要な場合も |
どちらも「毎日自然に目に入る場所」に置くことが何より大切です。
リビングやダイニングテーブルの近くなど、必ず座る場所の近くが理想的です。
おすすめ②|カレンダーを貼って「今週・今月」を見える化
ホワイトボードが用意できたら、カレンダーを貼ります。
カレンダーはウィークリー(週間)とマンスリー(月間)の2タイプで、
どちらが合うかは使う方によって異なります。
- マンスリーが向いている方:1か月分の予定がまとめて見えた方が見通しが立って安心できる方
- ウィークリーが向いている方:たくさんの予定が一度に並ぶと混乱しやすい方、まず今週だけ把握できればいい方
A3のホワイトボードにA4サイズのカレンダーを貼ると、余白スペースが残ります。
そこが後述する付箋の管理スペースになります。
(使用するホワイトボードのサイズに合わせてカレンダーのサイズも調整してください。)
市販のカレンダーでなかなか合うものが見つからない場合は、
当サイトの無料プリントをお使いください。
マンスリー・ウィークリーの縦横4種類をご用意しています。
日付欄は空欄なので繰り返し使えます。
市販品でも使用できますが
サイズが合わなかったり、無駄な装飾があったりと、
おすすめできるカレンダーがなかったため
ぜひサイズ調整も簡単なプリント印刷で気軽にスタートしてみてくださいね。
おすすめ③|付箋は「気づいたことをすぐ貼る」メモとして使う
付箋の使い方として筆者がとくに活用してほしいのが、
気づいたことをその場で書いてボードに貼る「リマインダー」としての使い方です。
たとえばこんな場面で使えます。
- 電話がかかってきた →「〇〇さんから電話 折り返す」と書いて貼る
- 使わないといけない食材がある →「今夜〇〇を使う」と書いて貼る
- 家族が伝えておきたいことがある → 用事を書いて貼る
用が済んだら剥がして捨てるだけ。
「書いて貼る→見て気づく→剥がす」の流れが身につくと、
日常のちょっとした困りごとがかなり減ります。
付箋は百均でも買えますが、剥がれやすかったりノリが残りやすかったりすることがあります。
筆者が使って良かったのは3MのPost-it(ポストイット)。
貼り直しがきいてノリ残りがしにくく、長く使えます。
サイズは75×50mmが書きやすく大きすぎないのでおすすめです。
携帯の通知機能に慣れている方はアラームやリマインダーアプリを活用するのも◎。
機械が苦手な方には付箋が一番シンプルで続けやすい方法だと思います。
おすすめ④|やることリストボードで「できた」を見える化する
毎日のルーティン(薬を飲む・ゴミを出すなど)が決まっている方には、
やることリストを管理できるボードも便利です。
チェックするだけでできたかどうかが一目でわかるので、
本人が自分で確認しやすく、家族も状況を把握しやすくなります。
タイマー付きのタイプは「時間になったらボードを確認する」という習慣づくりにも使えます。
毎回タイマーをセットし直す手間はありますが、
時間の感覚がつかみにくい方にとって「音で知らせてくれる」という安心感は大きいです。
道具を揃えるだけでは終わらない|家族にできるサポート
道具を揃えても、最初からうまくいくとは限りません。
特に、自分が困っているという自覚がもちにくい状態では
「なぜこんなものが必要なのか」と感じてしまうこともあります。
うまく定着させるためのポイントは3つ。
① とにかく「目に入る場所」に置く
「見ようと思って見に行く」のではなく、生活の中で自然に視界に入る場所への設置が最優先です。
② 生活の流れに組み込む
「朝ごはんの後にボードを見る」など、すでにある習慣とセットにすると定着しやすくなります。
③ 最初は一緒に確認する
「今日はこれがあるね」と一緒にボードを見る声かけが助けになります。
本人だけに任せず、家族が仕組みの一部になるイメージで。
まとめ
記憶障害の在宅支援で大切なのは、本人に頑張って覚えてもらうことではなく、
「見れば思い出せる仕組み」を環境として整えることです。
今回ご紹介したアイテムを組み合わせて、
ご家族の生活スタイルに合った方法を見つけてみてください。
最初から完璧にしようとせず、まず一つ試してみることからで大丈夫です。
ご本人とご家族にとって心地よい方法が見つかりますように、
応援しています。
※本記事は言語聴覚士としての経験をもとに紹介していますが、効果を保証するものではありません。状態に合わせて無理のない範囲でご使用ください。不安がある場合は医療機関や担当の専門職にご相談ください。万が一のトラブルについては責任を負いかねますのでご了承ください。
※掲載している商品情報(価格・仕様・在庫状況など)は記事作成時点のものです。最新の情報は各公式サイト・販売ページにてご確認ください。



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